トピックス
理事長所感
社団法人北九州青年会議所
2009年度理事長 松尾孝治
〝社会変革に挑むカタリストたれ~わがまち北九州への誇りを胸に~〟をスローガンに、多くの皆様方のご支援とご協力によって2009年度北九州JCは、無事にその幕を下ろすことが出来ました。このスローガンは閉塞感溢れる今の時代、「我々が率先して変わらなければ何も始まらない。地域のために未来のために勇気を持って一歩前へ踏み出して挑戦していけば、社会は必ず変わる」という私自身の強い信念を込めたメッセージでした。そしてそれを具現化するべく6つの基本方針のもと17の委員会を設けて、311名の会員と駆け抜けた1年間となりました。以下、2009年度行ってきた運動における所感を基本方針ごとに記します。
地域アイデンティティの確立を目指した運動を推進しよう
地域情報誌「ZUTTO北九州」の発刊や、松本清張生誕100年を記念した事業を開催し、多くの市民とともに私たちの大切な地域資源を再認識しました。そして「青空がほしい」プロジェクトを通して、公害克服に取組んできた先人たちが歩んだ軌跡を掘り起こしました。これによって過去から未来へと「先人の想い」というバトンを繋ぐことが出来たと思います。22回目を迎えた「わっしょい百万夏まつり」では補助金カットという状況から準備しましたが、関係者の英知と努力によって154万人を超える人々で賑わう祭りとすることが出来ました。「ニューウエーブ北九州」においては、広報媒体を活用した市民への発信や試合観戦事業を行いました。それが来シーズンJ2昇格の一助になったと思います。このように本年の北九州JCの運動は、例年に無く北九州市の歴史・風土・文化・自然をひも解き広く市民へ発信することが出来ました。そして多くの市民の皆様と共に、「北九州は素晴らしいまちだ」と自信と誇りを深めることが出来たと確信します。
持続可能な社会の実現に向けた運動を展開しよう
「我々はなぜ全国会員大会を目指すのか」「大会成功の向こうにはどんな社会があるのか」という原点から、3年目の全国会員大会誘致運動は始まりました。そしてその意義や目的を会員で共有する作業に努めていきました。その積み重ねと経験が結集し、多くの人たちを巻き込んで〝心ひとつに〟誘致運動を活発に行うことが出来たと思います。それが「社団法人日本青年会議所2012年度第61回全国会員大会主管青年会議所」として承認いただくという結果に繋げることになりました。何よりも過去2年の誘致理念を踏まえ、わがまちの歴史を再度見つめ直し、日本という国家建国に汗を流してきた先人たちに宿っていた精神性「公の精神」を掘り起こしたことが、この運動における一番の成果でした。無限の可能性を秘めた全国会員大会を活用しながら、この「公の精神」を呼び覚まし、全国各地に伝播することが、持続可能な社会の実現に近づくための最大最高の手法だと信じています。また「百万まつりでライトダウン」事業では、青年らしい大胆な発想から事業を行い、内外から非常に高い評価を貰うことができました。これは今後、「世界の環境首都」を目指して歩んでいくにあたり、市民意識変革運動の起爆剤となりうる事業だったと思います。
未来の子どもたちの豊かな心を育む社会を創造しよう
どんなに格好いいビジョンを掲げても、大人としての責任と自覚がある行動ができなければ、JCとして活動している意味もなく説得力なんか何もないと考えます。大人として子どもたちの良き見本となるには、まずは自分を支えてくれている〝すべて〟に対し感謝の心を持つこと。それが他者へのOMOIYARIへと昇華し、己を律しながら行動することに繋がっていくのです。本年度、「マイ箸運動」や「OTONAの米作り事業」などを通して、万物に対する感謝の気持ちや、OMOIYARIの心を持つ大切さを学ぶ事ができた貴重な1年間になりました。これらの活動の推進こそが、私たちが大人として子どもをもつ親世代として、これから子どもたちの豊かな心を育む社会構築に向かって、地域社会の未来を担っていく使命を果たしていくための何より近道となることでしょう。
与えられた機会をチャンスに変えよう
毎月開催される例会については、近年の中で一番高い年間例会出席率を残したことで分かるように、充実した内容で開催しました。著名な講師を呼んでの講演会も数回開催し、多くの市民に参加してもらいました。これは運動の公益性を高めるだけでなく、我々が伝えたい運動を市民に理解してもらう機会となったと思います。また各地で行われた各種大会へは、毎回多くの会員が参加し、JC運動の本質やスケールメリットを学ぶことが出来ました。また、「衆議院議員福岡10区公開討論会」を開催し、市民が投票する権利を行使するにあたり、立候補予定者の政策やビジョンを生の声で届けることが出来た機会となりました。5年目の「北九州ドリームサミット2009」においては、中学生議員を市内10グループに分け、それぞれ地域活動を積極的に行ってもらいました。その後、体感した事を持ち寄ってまとめ、それを多くの市民に発信しました。これは10年後、20年後にむけて、「地域がもっとよくなるためには、自ら何か行動を起こさないといけない」と気付かせてくれた貴重な機会になりました。そして、今年はアカデミー特別室が2月から「夜ZOOで秋まつり」に至るまで、室全体で毎月事業を積極的に仕掛け、若い会員への機会創出に大きく寄与してくれました。これらの機会を通して、JCや地域への意識が芽生え、将来を担っていく人材へと大きく育ってくれることを期待しています。
新たな価値の創造に向けて組織を進化させよう
公益法人制度改革に伴う対応については、組織変革推進会議という会議体を新たに設置し、準備を着実に進めてきました。また各種事業に併せて、地域情報誌「ZUTTO北九州」・JCニュース・HPやマスメディア媒体を積極的に活用した1年でした。こういう運動発信の積み重ねこそが、北九州JCの社会的価値をさらに高め、行政や市民から期待され頼られる組織としてさらに進化していくことに繋がっていくと思います。そして会員拡大においては、新たに設置した会員拡大推進会議やJコンなどの開催を通じて、49名の将来有望な人材が入会しました。これは年初に掲げた100名という目標には届きませんでしたが、昨年からの経済不況という環境を踏まえると、高い評価に値する数だと思います。今年入会した会員が、これからの北九州JCを支えるだけでなく、新たな価値の創造に向けて活躍していくことを誰よりも願っています。
国際的視野を持った人材の育成を図っていこう
台北JC(台湾)とは公式訪問や、今年40回という節目を迎えた「IFP児童交換事業」に加えて、それを記念する式典・懇親会を今まで本事業に関わってきた皆様と共に盛大に祝福しました。また、本年21年目を迎えた仁川冨平JC(韓国)との交流も、公式訪問での文化や歴史に触れる相互交流の事業を通じて、会員同士が親交を深める機会となりました。長い期間をかけて積み重ねてきた海外姉妹JCとの歴史は、色あせることなく続いてきた友情と信頼の証なのだと思った1年でした。JCI-ASPAC2009長野においては国内開催ということで、多くの会員が積極的に参加し、第64回JCI世界会議ハマメット大会においても7名の会員が参加し、国際的視野を学ぶことが出来る貴重な場となりました。共にブース出展を通して、北九州市の誇れる文化や歴史を力強く発信出来たと思います。また、大連市との姉妹締結30周年記念式典や仁川世界都市祝典に、北九州市長を始めとする公式訪問団と共に参加しました。これらを通して、隣人であるアジア諸国を始め世界中に向けて、我々は民間交流の架け橋となりうる無限の可能性を持っていることを強く感じました。
結びに
本年、北九州JCは日本JC全国会員大会主管青年会議所として歩み始めました。大会主管決定までの道のりはイバラの道ではありましたが、その苦労があったからこそ大会成功という大きな夢と、その先にある地域ビジョンに向かうにあたって、「社会を変えることへの挑戦」への大きな推進力を手に入れることが出来たと思います。今後は、この機会を大きなチャンスへと変えて、地域の皆様と共にビジョンを共有し、どんなことであっても社会変革に挑み続けて欲しいと願っております。そして私にとっては、理事長という職務そのものが大きな挑戦でありました。自らが誰よりも先頭にたって前へ進んでいかなければ何も始まらないと己を信じ、その職務をまっとうしたつもりです。確かに激務ではありましたが、ある意味楽しみながら過ごすことが出来たのは、全ての会員と関係者の皆様に多くの勇気と情熱を頂いたからです。多くの皆様に支えて頂き、素晴らしい充実した時間を過ごすことができました。この場をお借りして心より感謝の言葉を述べまして理事長所感に代えさせて頂きます。本当に有難うございました。
12月9日(水)リーガロイヤルホテル小倉にて(社)北九州青年会議所12月度例会が「例会・卒業式・懇親会」の3部構成で開催されました。
松尾理事長のからは「社会変革に挑むカタリストたれ!」~わがまち北九州への誇りを胸に~をテーマに6つの基本方針を掲げ一年間活動してきたメンバーへの総括の挨拶が行われ、卒業式では卒業生一人ひとりに感謝状が授与されました。
北九州青年会議所2009年度褒賞授賞式行われました。
12月9日(水)リーガロイヤルホテル小倉にて、卒業懇親会後に褒賞授賞式が行われました。
北九州青年会議所2009年度卒業式行われました。
12月9日(水)リーガロイヤルホテル小倉にて、例会後、卒業式、卒業懇親会が行われました。44年会「アポロ44号」のメンバーは49名が、今年度は、40歳となられて北九州青年会議所を卒業されました。
11月24日(火)ステーションホテル小倉にてアカデミー特別室卒業式が開催されました。
アカデミー特別室の皆様
ご卒業おめでとうございます
各委員会に皆様はわかれJC運動を展開して参りましたがいかがだったでしょうか
それぞれ入会の時期は違いますが、志を同じくする仲間たちが集まり、地域のために「まちづくり」を進め、そのまちづくりを担う「ひと」を育てる事、そして57年続く北九州JCの歴史を事業を通じて学んでいくことが私たち「2009年度アカデミー特別室」にいただいた松尾理事長からの担いでした。
事業に関しては、第3委員会の「積木の箱」事業に始まり、第2委員会の「KDS-2009」事業第1委員会の「わっしょい百万夏まつり」、第3委員会の「到津の森」事業とほぼ毎月事業を行うという近年の北九州JCでは例がないような室の運営を行ってきました。
その中で何か得るものがなければ、せっかく設えた事業も無意味なものになってしまいます。青年らしく何かに向かって熱くなった瞬間が多ければ多いほど、目には見えない成長があるのだと思います。
事業を「なぜおこなわなければいけないのか」そうすることで「地域やひとがどのように変わっていくのか」、そして事業実施後に「しっかり検証する」これを繰り返すことで、JC運動の理解はもちろん日常の生活にもきっと役に立つことがあると私は思っています。
さらに「JC運動をおこなっている時間」と「仕事や日常生活に費やす時間」この二つの時間に対する気持ちの温度差が少なくなればなるほど有意義な生き方ができているのではないかと感じています。ぜひ2010年度も小野理事長の掲げる「原点への回帰」を胸に気持ちの温度差に気をつけながらJC運動に邁進してください。
2010年度以降の皆様の活躍を心から願いながら、卒業のお祝いの言葉とさせていただきます
それからこの1年間、新入会メンバーを支えてくれた当室スタッフの皆様とピックアップメンバー、そして、いろんなところで応援してくださいました北九州JCの皆様に心から感謝致します。1年間ありがとうございました。今後とも2009年度アカデミーメンバーをどうぞ宜しくお願い致します
アカデミー特別室 室長 有江 大輔